阪南中央病院での脱ステロイド治療方法詳細

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このページでは、佐藤健二医師の元私が取り組んだ治療法の外用を記載しています。
この詳細は佐藤医師の著書にも書かれている内容ですので、詳細を知りたい方は読まれることをオススメします。
※世界中の人々に佐藤医師の治療法を広めるため、英語で記載した内容を再度日本語で簡単に掲載しています。

 

1. ステロイドを使用しない。

脱ステロイド治療なので、ステロイドを使用しません。(当たり前ですが)
ステロイドの使用を停止する方法はいくつかあります。
1: ステロイドと保湿剤を同時に使用停止する。
平均7日前後で離脱症状のピークが来ます。
2: ステロイドの使用を徐々に停止する。
徐々にステロイドの使用量、使用範囲、使用回数を減らします。社会生活を送る歳には、服等で見えない所から使用を徐々に停止し、症状が落ち着いてきたら、顔や首などのステロイドの使用を停止します。
*ステロイド内服剤2~3ヶ月程度使用していた場合は、内服剤を先に使用停止します。2~3ヶ月以上内服していた場合は、外用剤から使用を停止します。
*白内障や喘息がある場合は、生命の危険性がある場合のみステロイドを使用します。白内障の手術等でステロイドを使用する場合は、出来る限りステロイドを使用しないで大丈夫な場合は使わないで欲しい旨を医師に伝える必要があります。

2. プロトピックやネオーラル(免疫抑制剤)を使用しない。

ステロイドを使用しないだけではなく、プロトピックやネオーラルの使用も停止します。
プロトピックは、ステロイドがアトピーを完治出来ないために作られた薬です。もしプロトピックを使用していた場合は、ステロイドのみを使用していた場合よりも治癒期間が長くなります。なお、プロトピックもアトピー性皮膚炎を完治することは出来ません。加えて、プロトピックにはリンパ腫を引き起こす可能性が指摘されていますが、発売に無理やり踏み切られた薬であるために危険性もあります。

3. いかなる保湿剤も使用しない。保湿となる状況を避ける。

保湿剤に頼らないといけない状況も以上状態です。皮膚の通常状態は若干乾燥しており、その状態に戻す必要があります。
保湿を避ける為に、下記に留意する。
1: 保湿剤・保湿ローションの使用停止
2: 化粧水・強酸性水の使用・霧吹き禁止
3: ガーゼやバンドエードで皮膚をカバーすることも禁止(保湿作業があり、回復を遅らせてしまう)
4: 滲出液を拭い取ることも禁止(滲出液やかさぶたを拭い取ると新しい皮膚の生成が遅れてしまう)
5: 水分を摂取しすぎない
皮膚が水分を含みすぎると、傷つきやすくなってしまいます。夕食後の水分摂取は上半身に水分を多く保持することになってしまいます。
脱ステロイドで皮膚を再生するには、皮膚を常に乾燥し続ける必要があるため、極力夕食後の水分摂取は控えます。
6: ベッドで1日中布団にくるまることも禁止(布団も保湿効果になります)
7: シャワーを頻繁に浴びることや長時間浴びることも禁止
8: 化粧や日焼け止めも禁止

4. アレルギーのアトピー性皮膚炎の根本原因と考えないこと

アトピー性皮膚炎の根本原因はIgEではありません。IgEが減少しないにも関わらず、症状が完治した患者はかなりいます。食物アレルギーやダニなども根本原因ではありません。

5. 規則正しい生活をすること

細胞には体内時計があり、それが狂うと様々な機能不全を引き起こします。
良く食べ、良く動き、よく寝ること。

6. 食物制限はしない。

タンパク質・脂質・炭水化物と、ビタミン・ミネラルのバランスが大事です。イタリアンでも日本食でも、なんでも大丈夫です。
但し、滲出液と落屑が多い時期は、タンパク質を意識して多く摂取することが大事です。

7. 水分摂取制限をする。

多くの人はデトックス等の理由で水分をたくさんとる傾向があります。しかし、脱ステ・脱保湿時には、1日での水分摂取量に気をつける必要があります。多くの水分摂取すると、滲出液の量が増え、浮腫になり皮膚が傷つきやすくなることで皮膚の回復が遅くなります。もちろん、運動時によって失われた分の水分を取ることは大切であり、要は体内の水分量を調整する必要があります。例えば、夏には多くの汗をかくのでその分摂取が必要ですが、冬にはそこまで汗をかかないので、水分摂取を控える必要があります。食事による水分量も気をつけるべきです。

8. 適度な運動を心がける。

心臓と肺機能の向上は皮膚治癒力の向上をもたらします。皮膚の亀裂・ひび割れが収まったら、ウォーキング・ランニングを少しずつ行うべきです。但し無理は禁物。

9. 皮膚の回復過程を知ること。

症状がひどい時に、自分の皮膚は見たくないものですが、よく観察して、乾燥しているのか湿っているのか、色はどうか確認するべきです。
– 皮膚状態の回復ステップ: じゅくじゅくしたビランと滲出液 -> 湿った紅斑 -> 乾燥したかさぶた・切れ目 -> 落屑 -> 通常
– 皮膚色の回復ステップ: 紅鮮色 -> 暗赤色 -> 褐色 -> 白色 -> 通常

10. 精神的・肉体的ストレスを減らす。

多くの患者が精神的ストレスでアトピー症状が悪化していること感じています。
運動のしすぎによるストレスもよくありません。

11. 落ち込まなこと。

何か楽しいことをして、皮膚炎を忘れることも大切です。

12. シャワーを減らす。

皮膚表面の細菌を減らすことは皮膚炎症状の改善をもたらさないことが、既に報告されています。シャワーをするときは、強くこすらず皮膚表面の皮脂を落としすぎないように注意する必要があります。もし、シャワーすることで痒みが増すのであれば、しばらくシャワーしなくても良い。痒みがまさないのであれば、数分間のシャワーで皮膚表面の細菌を現象させることが出来るので、良い。但し、頻繁なシャワー・時間の長いシャワーは保湿に繋がる為、避けるべきです。

13. 抗ヒスタミン剤・抗アレルギー剤を適切に使用する。

痒み止めには2種類あり、抗ヒスタミン剤と抗アレルギー剤です。両方とも抗ヒスタミン剤作用がありますが、抗アレルギー剤は眠気を誘発します。効き目は患者によって異なり、念の為飲んでおくという程度。脱ステロイド時の純粋なアトピーによる痒みの割合は小さく、よって抗ヒスタミン剤・抗アレルギー剤ともにそこまで痒み止めの効果を期待は出来ません。朝には眠気を誘発しないものを摂取し、寝る前には眠気を誘発するものを摂取することが良いと思われます。痒みによって全く寝られないという状態の時は、睡眠剤も摂取する事もひとつ。もし寝ている最中に無意識に体を強く掻いてしまうのであれば、睡眠剤の摂取を再考すべきとのこと。

14. 皮膚を保護する。

保湿を避けるため、基本的には皮膚を常に空気に晒し、どのような薬でも保護するべきではありません。滲出液が多く出ている時は、目の粗いガーゼを上からかぶせ、滲出液を拭い取らないようにします。そしてガーゼは自然に取れるまで放っておきます。このガーゼが第2の皮膚の働きをし、ガーゼ下で新たな皮膚が生まれてきます。従って、無理やりガーゼを剥がすのは、かさぶたを剥がすことと同じなので、出来る限り触らないようにします。

15. 発熱と細菌感染に対処する。

脱ステロイド時の発熱の一番の原因は、細菌感染もしくはカポジ水痘様発疹症です。これらの症状がある場合には、医師の視診のもと適切に抗生物質を摂取することが望ましいです。

16. 洗剤から皮膚を保護する。

衣服の洗濯に用いる洗剤の量は普通使用量の70-80%程度で使用するのが良い。衣服に潜在が残ってしまうと、皮膚に直接触れた場合に炎症を起こす可能性があるからです。

17. 爪を短く着切る。

長く鋭い爪で皮膚を掻けば、その分傷が深く修復に時間がかかります。常に皮膚は短く、先端をヤスリ等で滑らかにすることや、ネイルジェルもおすすめです。

18. 周囲の人は、「掻くな」と言わないこと。

アトピー時もしくは脱ステロイド時は、痒みが異様なほど強く、我慢など到底出来ません。我慢し続けると気を失うレベルです。その状態で周りから「掻くな」と言われると、ストレス以外の何物でもなく、その言葉により湿疹は悪化します。周りの人間はこの病気・また脱ステロイドの取り組みに理解する必要があります。掻いてしまったとしても、落ち込まないこと。掻いて皮膚が再生して、また掻いてまた皮膚が再生して皮膚は徐々に強くなります。これは佐藤医師の言葉です。

19. サプリメントや漢方は摂取しない。

もし適切な食事が出来ているのであれば、サプリメントや漢方を摂取する必要はありません。それどころか、サプリメントや漢方は医薬品ではないので、製造工程での不純物等の検査が十分に行われていない可能性があり、摂取することによりリスクの方が大きいと考えています。

20. 嗜好品に関して。

例えば、コーヒーや緑茶のカフェインはヒスタミンの増加を促し痒みを増大する作用があります。しかし、嗜好品を摂取することでリラックスでき、痒みがましになることもあります。摂取してみるまでわからないため、自身の症状に合わせて摂取を考えてみることは良いとのことです。お酒も同様です。喫煙は何重の意味でも体に害悪なため、勧められないとのことです。

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