第4回 とまり木情報

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2017年12月15日(金)に行われたとまり木の内容をお伝えいたします。

今回のテーマは「水分制限」についてです。
まず、前提として、アトピーの人たちの皮膚が赤いのは何らかの原因で血管に異常があり、血管から液が漏れやすい傾向にある。この状態を防ぐため、余分な水分の摂取を制限している。

水分摂取において、体内に入ってくる水の量と出ていく水の量を考えて、食事以外に摂取する水の量を考える必要がある。これについての理解が不足しているように感じる。水分制限の際に言われた水分量のみを守れば良いと勘違いしているように感じる。入院時と退院後の普段の生活では水分摂取の考え方が異なることを意識する必要がある。

■体に入る水分の代表例
料理(食事)、飲み物や水分を含む食べ物(ゼリー、ヨーグルト、果物など)、点滴…
■体から出ていく水分の代表例
尿、汗、湯気(呼気)、下痢…

〜入院時〜
病院では食事に含まれる水の量はほぼ決まっている(阪南中央病院では摂取するカロリーの70〜80%が水分量。例えば、2000Kcalでは1400cc〜1600ccとなる)。
合わせて、飲み物や水分を含む食べ物、および点滴が体に入る水分量となる。
一方、体から出ていく水分は尿や汗、下痢などの水分量となる。
入院時においては、食事の水分量や健康状態(点滴が必要な状態か?下痢はしていないか?など)が常に把握されているため、水分摂取量の計算はおおよそ「飲み物や水分を含む食べ物」と「運動による発汗量」から算出することができる。これが水分制限で、定められた水分量から逸脱しないように気を付ければ良い。水分量がオーバーしている場合は先生から指摘されることもあるので、客観的にも分かりやすい状態である。

〜普段の生活〜
まずもって、入院時と比べて、水分制限の意識が疎かになる(甘くなる)。

病院とは異なり食事における1日の水分量を意識することも重要になる。冬などは鍋や麺類など温かい汁物を欲しやすくなる。特に塩分の多い食べ物は喉が渇きやすく、かつナトリウムは体内に水分を溜め込む(浮腫みやすくする)ため、注意が必要。

Q.手軽に肉、野菜などの栄養素が摂れる鍋ですが週に何度も鍋にする。は望ましくないと言うことですか?
A.そのとおり。たまには良いが、鍋は野菜と汁の水分と塩分の両方を摂取してしまうため、見直した方が良い。

Q.食事時間が夜遅くになることが多いですが、22時などの遅い時間の食事は控えた方が良いですか?
A.なるべく控えた方が良い。仕事中に夕食を摂れることが望ましい。無理なら食べる量を減らすなど夜間に摂取する水分量を減らす必要がある。

普段の発汗量についても、夏と冬では大きく異なる。夏は汗をかく量が多いが冬はなかなかかきにくくなる(運動のように意識していない汗の量が季節により異なる)。
発汗以外にもコーヒーや利尿剤、下痢などで体から水分が出ることも意識する必要がある。

Q.「飲み物や水分を含む食べ物」のチェック以外に水分摂取量が適切か判断する方法はありますか?
A.喉の渇きがあるか否かが一つの判断材料になるが、塩分の摂りすぎや薬の影響で口渇感が増す場合もあるため、その点を考慮する必要がある。

~ポイント~
水分制限時に決められた水分量(例えば、1500㏄)だけに固執し、「飲み物や水分を含む食べ物」の水分だけを守れば(=1500㏄に収まれば)良いと考えている人が多い。上述のとおり、体に入る水の量と出る水の量は食事内容、季節、生活リズムならびに体調により異なってくるため、日々の生活の中で適切な水分摂取を考えていかないと悪化してしまうことになる。

★質問コーナー★
Q.血管が異常とのことですが、改善する方法はありますか?
A.適度な運動が一番。

Q.冬は乾燥するため、加湿器を使うことに問題はありますか?
A.湿度40〜50%程度にするなら問題ない。就寝時に使うのは勧めない(布団で覆われているためあまり加湿する意味がない)。

Q.感染症になりやすいのですが、なりにくくするにはどうすれば良いですか?
A.運動して体力をつけること。あわせて、できるだけストレスを減らすことが望ましい。

Q.感染症か否かはどう判断すれば良いですか?
A.素人が判断するのは難しく、経験のある人間に診てもらうのが一番であるが、掻かなくても患部がジクジクしている(し易い)状態が続くことが判断材料になる。
Q.感染症の薬が効いているか判断するのはどうすれば良いですか?
A.薬が菌そのものに効かない(抵抗性がある)場合があり、3〜5日使用して改善しない場合は、効いていないと判断できる。また、患部が乾燥してくれば、効いていると判断できる。

Q.アトピーになる人とならない人の違いは?
A.約2割の人がフィラグリン(皮膚の角質層を形成するためのタンパク質の一種)の生成に異常があり、皮膚のバリア機能が低下しているとされている。その他、8割に関しては原因は特定されていない。汗や皮脂が出にくい傾向にあるため、汗や皮脂を出せるようにすることが大事である。

Q.退院して、悪化し、再入院するのはなぜですか?
A.やることをやらない人(運動や水分制限など)、やってはいけないことをやる人(暴飲暴食、不規則な生活など)に多い。「病院で行っている基本が第一!」…耳が痛いです by 書記
他にも、花粉症などの体質や過度なストレス、および季節の変わり目、気圧の変化で悪化することがあるので、退院後も体調の変化に十分気をつける必要がある。

Q.子供時代にステロイドを使用すると、一度症状が軽減しても再発するリスクはありますか?
A.ある。特に思春期はどうしても対面が気になるため、ステロイドを使用する人が多いが、思春期に塗ると、(一度良くなっても)成人になり再発した際に、極端に悪くなる傾向があるように感じる。

Q.脱ステロイドのため、モクタールで保湿をしているが問題ありますか?
A.モクタールは発がん性があるため、使用しないほうが良い。また、保湿自体もしないほうが良い。

Q.脱ステロイドすると言うのは、どちらが正しい認識でしょうか?
・ステロイドを塗ることで皮膚に残存するといわれている酸化コレステロールが汗や皮脂とともに排出される。
・皮膚が生成する副腎皮質ホルモン(コルチコイド)の量が元に戻る。
A.後者の認識が正しい。ステロイドを塗るだけで患部にコルチコイドが供給され、副腎が生成する必要がなくなってしまうため、ステロイド依存が生じる。なお、原因は不明だが、脱ステロイドをすると塗っていた場所とは異なる場所にも発症する。

Q.水道水には塩素が多いと言われていますが、飲用やシャワー(風呂)への影響はありますか?
A.考えなくても良い。水道水に含まれる塩素は胃酸に含まれる塩素に比べ遥かに少ない。
Q.軟水と硬水に違いはありますか?
A.特にない。水分中に含まれるイオンの量が異なるだけのこと。
A.上記2点質問において、塩素を除去する、硬水を軟水にするシャワーヘッドなどあるが、使用してしなくても肌への影響は大差ない。

Q.脱風呂をしていますが、風呂に入る必要はありますか?
A.風呂やシャワーでバイ菌を洗い落とすことができるので、上手く利用することが大事。湯船にサッとつかるのはシャワーを浴びるのと大差はない。湯温が40度以下なら皮脂は落ちにくい。

Q.極度の冷え性で冬場はコタツを使用しないと寝れないが使用しても良いでしょうか?
A.使用することで痒みが増さなければ問題ない。

Q.脱ステロイドにより、熱が37度台、脈拍が100近くあるのですが問題ないでしょうか?
A.紅皮症(皮膚が赤く火照る状態)の時は熱が上がりやすく、37度前半は平熱と考えて良い。質問者の場合、脈拍が高いのは極端な水分制限のために起こっているためのようで、もう少し水分摂取したほうが良い。(心臓が体に必要な水分を供給するために何度も送り出す必要があり、負担が掛かっている状態)。

Q.コレステロール(総コレステロール)が低いと問題あるでしょうか?
A.コレステロールからコルチコイドが生成されるが低くてもアトピーに関しては問題ない。

Q.脱ステロイド、脱保湿をすることで本来のアトピー体質が軽減されることがあると言われていますが、アトピーとは一生付き合って行く必要がありますか?
A.ある。程度の大小はあっても体質のため、付き合う必要がある。悪化しないためにも、適度な運動と水分摂取は意識していく必要がある。ちなみに、タバコは治りを遅くするのでやめるに越したことはない。

次回のとまり木は年明け2018年1月12日(金)開催予定です。
それでは皆さま、良いお年を^^

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